西表島での食物連鎖の頂点はこのお方。
『東洋のガラパゴス』と称される西表島。那覇→石垣島は飛行機で1時間、そこから船で40分。台湾のすぐ近くです。
那覇→西表島は、東京と神戸くらいの距離があるので、そこには沖縄本島とは全く違う生態圏・文化圏が広がります。
緯度的には、実はドバイよりも赤道に近いんです。陽射しはドバイのように強く、湿度も高いものの、気温は35度と過ごしやすい。砂漠の放射熱の違いでしょうか。
まずは、往復4時間半のトレッキングで緑まみれ&土まみれ欲をたっぷり満たします!
こんなマングローブの林を通り過ぎて
・・・ジャングルに到着、そしてカニのお出迎え。
樹で太陽の光が遮られているから、涼しい。樹の根っこを踏みしめながら、道なき道を進みます。
涼しいとはいえ、湿度が高いので、汗でTシャツがじっとりひっついてきます。
そんな時は、火照った体を、こんな沢で冷やします。
そして、奥に進むうちに、だんだん訳が分からなくなってくる。
土壌が肥沃なために、植物が大きい!
たとえば、シダ。
左下の黒いのは、比較として写したリュック。
クワズイモもあったのですが、普通に雨の日に使えそうな傘サイズ。
うちの部屋に、ふたつとも観葉植物として置いていたけど、これはムリ・・・。
自分がどんどん小さくなっていくような感覚に襲われます。
そして、植物の強烈な生殖力と生命力に、ただただ圧倒。
少しでも陽にあたるため、上に伸びようという陰▽の世界の中での、食うか食われるかの戦い。
上だけじゃなく、横にも斜めにも枝を伸ばす。
根っこのくせに、枝のように上から垂れ下がってるし!
ひとり(?)で生きられない植物↓は、大木に着生して、大きな葉を延ばして広がり(▽)、木の落ち葉を待ち構えてそれを養分にする。
ちなみにこのぜんまいのような葉先は天ぷらにしてもおいしい。
西表島の食用植物を台湾の漢方学者も採取しにくるとか。
もっと生々しいのは、大木に絡み付いて寄生し、じっくりとその養分を吸い取り、3、40年かけて大木をぜんぶ空っぽにしてしまう木。
横から見た図。ね、絡んでるでしょ?
これは断面(?)。がらんどう!ここには、大木があったのですよ!!
ここで迷子になったら、もうそのまま樹に喰われると思う・・・
一本では生きられなかった蔦性の陰▽のものが、長い時間をかけて大木を吸い取り、勝ってしまう。でも勝った後は、どうなるんだろう??
(がんばって陰陽で観ようとしたのですが、これであってるのかな?)
しばらく歩き続け、疲れた頃にまた滝で一休み。
ここで西表島産の黒砂糖を頂きました。汗でミネラルが逃げるから、こういうものを摂るといいと、ガイドの方が下さいました。
口に含んだ瞬間、塊があっという間にほどけて、甘さと滋味が体にどんどん広がります。スッと汗がひいていきます。
この滝のてっぺんまで登ります。
てっぺんからの眺め。
山の方は曇っていて、トレッキングにはちょうど良い気候でも、海の方は晴れています。ひとつの島の中でも、ここは雨、あっちは曇り、そっちは快晴と、いくつもの気候があるのだそう。
ここで、八重山そばを頂きました。
かつおだしとイカスミが入ったスープに、塩漬けしたもずくと、タケノコが入っていました。4種類のタケノコが摂れるそうなのですが、これは以前私が台湾で食べた細長いタイプ。台湾と本当に近いんだなあ。
そして、帰りはまた違う道を下って(滑って)戻ってきました。
ジャングルの中で感じたのは、それは植物界もキョーレツな弱肉強食であること。
陰▽の中にも陽△があり、陰▽のやり方で陽△を制する。
まだまだ、陰陽を習い始めたばかりの私ですが、ここにはたくさんの教材があると感じました。
そんなことよりも、ああ、もうとにかく迫力でした。
大ゴキブリと大女郎蜘蛛もね・・・。